昨年流行った『Noita』今更感想
古きよき2Dアクションの体験。
探索しながら強力な杖を見つけて
魔法を杖から抽出したりお金で買い手札を増やし
理不尽と幸運を実感しながら地下迷宮を制覇するゲーム。
いずれは最強の魔法を構築してこの世界を蹂躙しよう!
でも、死んだら全部失うので油断しないように(汗)
壁も掘れるし反動の重複で空を飛べる!
しかしこれはこのゲームにおける基本中の基本……
ちょっと長いので追記から。
◆良かった点
・杖のカスタム(魔法作り)の深みがすごい
このゲームにおける魅力の8割くらいがこの要素に集約していると思う。
始まりはシューティングゲームの初期装備みたいな単調な攻撃手段。
手札が充実したら、ゴミだと思ってた魔法が強力なパーツになったり、
補助魔法を攻撃魔法化させたり、なんなら初期装備魔法ですらボスを瞬殺させる武器にもできる。
人の数だけ発想もあるので動画を見るのも面白い(絶対にクリア後推奨!)し、
仕様の穴を突いたものですら仕様に感じさせられる程深みがある。
・構築におけるプレイスタイルの多様性
このゲームは基本的に高難易度だが、パーク(特殊能力)と
杖の構築次第でハンティングゲームのような積極攻撃プレイにも
脱出ゲームのような繊細かつ大胆に逃げ回る消極的プレイにもなる。
透明パークやテレポートでの全避けプレイもこれはこれで緊張感がある。
◆ちょっと気になった点
・理不尽要素で死んだ時のストレスがやばい
手札もライフも盤石な状態だったのに……
急に酸の海が降った、地形にバグ詰まりした、なぜか感電してた、
魔法が暴発した、よくわからん魔法を試し打ちしたら死んだ、
休憩地点で神(笑)が急にキレ始めた(特に5層後)、初見敵が反射持ちだった、
上から薬品が降って羊化した、ガスボンベが左下から超速で飛んできて爆発、
飛んでたら狙撃されスタンして敵の溜まり場に放り込まれた、
ゲームがガタつき落ちた→復元スタートしたら敵の溜まり場でした(呪怨)
等々、理不尽はプレイヤーの数だけ存在する。
人によっては怒りでマウスやキーボードを破壊しかねないので注意が必要。
ただ、ヒリついた難易度はこのゲームの醍醐味でもあるので単純な非難はし難い。
・ある程度の仕様がわかれば運要素が気になってくる
パーク(毒無効などの特殊能力)に恵まれなかったり、
店でも欲しいものが全くでないこともあり
数十分かけてお金を集めたのに決定打を持てず死ぬことも。
超上手い人なら自分のプレイスキルである程度打開可能だろうが、
勝ちパターンがないと厳しい人も一定数いると思われる(少なくとも自分はそう)
◆悪いと思った点
・作った魔法を実験しにくい
杖を作るべく色々と試行錯誤したいのに実験場が休憩地点しかない。
その休憩地点を荒らすとペナルティとして神()に嫌がらせを受ける仕様。
特定パークで可能ではなく、デフォルトで杖は常時弄れるようにして欲しかった。
(Modでは可能で、10万くらいサブスクされている。ナイトメアは備え付け)
・魔法所持枠が不足気味
後半、場合によっては中盤、クリア後のやりこみ時はほぼ確実に魔法所持枠が不足する。
杖の装備最大数は26くらい? なので全ての枠を使う大魔法を作る際は他の杖を倉庫代わりにするか、プレイヤー用の投棄場を作るほかない。
また、杖改造には特定のパークがない限り休憩地点まで戻らなければならない。
・ドット詰まり
このゲームは1ピクセル単位で物理演算うんぬんが売りらしい。
そのせいか、見えないゴミに引っかかて動けなくなりがちで非常に鬱陶しい。
実際に地形に詰まって滅多打ちにされて殺されたのは一度だけではない。
プレイ中何度も起こる現象なので、崩れた地面は避けるなど対策は必須かも。
・締まらないエンディングと説明不足
オープニングで謎の絵が表示されるだけでストーリーは意味不明。
エンディングもよくわからない上に後味が悪い、そもそも主人公は何者なんだ。
世界観の謎に関してはやりこみ要素の一つらしいのだけど、
そもそもやりこみ要素がクソファミコンゲーを思い出すような不親切の塊。
初見殺しをかいくぐり謎を解明するのに死んだら全部やり直し。
ヌルゲーマーと化した自分には耐えられなかった。
元々ゲーム性がウケているのでストーリーは無くてもいいレベルだが、
あのクソみたいなエンディングを見て納得する人はいるのかどうか。
◆まとめ
杖カスタマイズの奥深さと、緊張感のある難易度との融和が素晴らしい。
去年ブームが起きただけのことはあるなと思いました。
ゲームとしてよく出来ているし魅力は十分にわかりますが、かなりクソゲーな側面もあります。
臭いがキツいけど味わいがある「くさやゲー」ジャンルに入るかなと。
次回作があればもう少しやりこみ要素をわかりやすくして欲しいし、
バグみたいな挙動もちゃんと潰して欲しいです。
大型セールで半額(1025円)、気になってる方は時期を見て購入するといいでしょう。
以下ちょっとだけ自分のプレイ中の話、ネタバレ注意!!
うっかり検索で来てしまった未プレイヤーさんはできれば見ないでください。
Noita……去年動画サイトで流行していたゲームという認識だった。
KenshiやRimworldと私は動画界隈の流行に弱いので気になってしまう。
そんなわけで当時ちょっと覗いたが、ゲームがよくわからず視聴を打ち切った。
だが、人気作だからか定期的に名前は目に入っていた。
じゃあなぜ今買ったのか、大した理由ではないがちょうど来ていたウィンターセールで半額だったことが大きい。それを見て昨年の流行を思い出し興味が再燃、難しそうだけど評価もいいようだし買ってみようと思った。
SteamでNoitaとあと二つ、Switchで一つゲームを買った。
(昔の仲間にお勧めされたダイパリメイクはバグや質が酷そうで結局見送りました)
一月末にはポケモソ完全新作(外伝作だが)のアルセウスが発売される。
これに合わせたいなと思い、買った四つのゲームのうち適度な時間で終えられそうなNoitaを
私的冬のゲーム祭()トップバッターに選出した。
せっかくパソコン新調したので3Dゲーをやりたかったのだが、だいぶ後になりそうだ。
そして初見プレイ、もちろん情報なんて何も仕入れず突っ込んだ。
意味深な壁画風演出を真顔で流し、ゲームは開始される。
結果、第三層「雪のどん底」で死亡。私の人生も今割とどん底だ(悲哀)
だいぶ前にテラリアやスターバウンドで鍛えた2D横WASDアクションではこの程度だった。
とりあえず死なないよう進んだつもりだったが、
杖が弱すぎる点と敵のエイム力が異常に正確だった。
その上、砲台に大暴れされてしまい自然と「無理だこれ」と溢してしまった。
その後は正直下手過ぎて一・二層で死亡を連発。
死亡回数が30回頃、透明化パークを入手し第七層「芸術の神殿」まで進んだ。
水に濡れるとアウトと、自分の中ではかなり厳しい条件の中健闘はしたのだが、
透明でなく熱で検知する高性能な古代の罠と、影グモに当たり、最後は拾った杖でタコと打ち合いして敗北した。
死亡回数50回で、ちょっとわからない点があったので日本語wikiの杖についてを読んだ。
色々書かれていたが理解できたのは、修飾スペルは左に置く……ことくらいだった。
しかし、成果はあった。
まず第三層を抜ける回数が少しだけ増えたこと。
そして強力な組み合わせを得て、なんと第六層まで進むことができた。
トリガー&ホーミングで敵をガンガン倒していく。
しかし、若干火力不足気味に感じつつあった。
最後は左下の見えない所から飛んできたガスボンベを喰らい事故死……
この出来事は今でも最クソ展開ランキングTOP3に入って脳内に収められている。
それから少しして、トリガー&バリアの組み合わせを発見。
威力が高いが自滅を誘発してしまい第六層以降だと厳しかった。
その後、チェーンボルト(Z)の有用性に気付く。
これがあれば第四層までの敵なら強気に出られる。
さらにその後、プラズマビームの多段ヒットにトキメキを感じた。
リチャージ優先の杖に置けば連置きして異次元火力が出せる!
今までトリガー発動優先だったが、ただ置くだけで強いビームは突破の可能性を感じさせた。
そしてついに……
初回クリアを達成!! 実績によるとクリア率10.1%というが、
去年やったOutwardの方がもっと低かったな(分岐EDとゲームに振り切られたせいだと思うが)
積んでる人35%なのは妙だし、Mod入りでは実績開放不可ってことなのかな?
オフラインモードでプレイする層もいるだろうし、実際のクリア率はもっと高そう。知らんけど。
死亡回数の半分以上は第三層まで、砲台やスナイパーは今でもトラウマ……
第四層もかなりの壁だったがチェーンボルト一本だけで突破した際は成長を感じた。
第五層は何度か死んではいたが縦穴系なので逃げ切ることも多かった気がする。
第六層は10回中、3回。今思うとまともに敵を倒そうとして突破したのが間違いだった。
第七層は3回中1回、慣れと手札の良さで割合的には第六層より僅かにマシな結果に。
ラスボスは初見撃破(プラズマビームで瞬殺)
しかしなんというか、落ち着いたところでエンディングに疑問を感じる。
この主人公は何者で、何のために迷宮の攻略をしたのか? という点だ。
莫大な金を得るためなのか、その強欲の結果がこのエンドなのだろうか。
金の像を見るに、今まで到達した魔術師もこの末路を辿ったのだろうか。
というか、そもそも最後の初見殺しは回避可能ではないのか?
これを回避して初めて次の展開があるのかもしれない。
……という訳で、殺される前に動いてみたのだった。
その結果生き残ることには成功した。が……
一面金世界、どこへ行っても不気味な無音と金ばかり。
魔法も金生成器と化し、何もやれることがなかった。
「そんなに金が欲しいか!? じゃあやるよ!! 俺って優しいからさ、お前のために世界のすべてを金にしておいたからな、ありがたく思え!」
ちょっとズレてるかな(頭のネジ)
これはあれか、主人公に強度の幻覚を見せているのかもしれない。
黄金はどの世界でも呪いと共にあるからな(〇lonaじゃないが)
その後、金空間をブラックホールで打ち抜いたりして悪あがき。
無限落下して金をどれだけ稼げるか放置していたが結局諦めることにした。
結局埋まっている最中に魔法を放ち、自殺したのち二度目のクリア画面。
前回から死亡数は8回増えた程度。クリア方法が理解できてきたのかもしれない。
ところで、このクソEDを通して開発者は俺たちに何を伝えたかったのか?
「勝利とは主人公のハッピーエンドじゃない。君たちが努力した過程そのものが『宝』なんだぜ!」
( ^ω^)・・・・・・
攻略wiki(英語本家)を解禁して調べてみたところ、
新たな展開にはどうやら「オーブ」を集める必要があるらしい。
在処を知っていたのは溶岩湖の先とピラミッド頂上、山の上の届かない氷の中くらい。
他はマップ端の寄り道エリアや地上の壁の先と普通のプレイじゃ行かない場所。
この世界には十一個のオーブがあり、これらを集めるとニューゲームプラスが解禁されるとか。
クリア地点でナイトメアモードというハードモードが解禁されていたが、
ニューゲームプラスは強くてニューゲームの類にあたるらしいよ。
11オーブでHP13万まで強化されたタコ野郎も撃破致しました。
ピンポンドリルにスズメバチの大群を付け、天井付近で殺されたハチの体液で浮きながらボスの中央でバリアともども爆破し続ける脳筋ゴリ押しだったが体力がギリ持ったので倒しきれた。文で説明しようとすると頭おかしいなこれ。
つーかススメバチの大群使って倒したのワシが世界初じゃね!? いや知らんけど……
まぁいいや、とりあえず歯車状のアイテムを持って地上へ戻ろうぜ。
財宝ルーム(おまん庫)に飛ぶとバッドエンド確定らしいのでね。
情報によるとここで作業を終了するのが正しいNoita式作法だそうな。
謎の緑の石板も換金できるって! 結局これ何なんだよ!?
歯車は魔法欄にあるが、まあ問題ないだろう。
開発者的には倒したという事実が重要なんだろうからさ(憶測)
さぁ、これが真のエンディングだ!!!
その日世界が金に覆われた。
君は知るだろう。
オーブ集めきることが 真のエンディングに近づくとは限らないことを。
オーブが世界に光をもたらす、それは確かにぼくにとっての希望だった。
けれど、希望という名の光のなかに、絶望の闇は隠れていたんだ。
そしてただひとり生き残ったぼくは、自ら命を絶った。
それこそが真の意味で「終わり」だと意図を理解したからだ。
おわり♡
ξξ ちんげ ξξ